かんぼれん代表 ボネット ビセンテ

今回の紛争の起こりとその結果
新聞やその他の報道で伝わってきたように、7月下旬、カンボジアとタイの国境周辺で、軍事衝突が数日間続きました。
国境線の位置に関する両国の論争は100年以上続いていると言われています。
情報によると、今回の衝突は今年の5月28日に遡ります。
タイの軍人たちが言うところによると、そのとき、タイ領土の森林地域に潜入したカンボジアの軍人たちに出くわし、それで銃撃戦になり、カンボジアの軍人一人が死んだと言うのです。
その後、タイは国境を部分的に閉鎖して、国境を渡ることのできる時間を制限しました。
その結果、特に6月に起きた紛争の後、多くのカンボジア人は、避難を余儀なくされました。
紛争が起こった国境周辺に住んでいた人々は、銃撃戦から逃れるため、お寺や学校、仮設の避難所に移動しなければなりませんでした。
防衛省によると、17万人以上が、移動を余儀なくされました。
そして、カンボジアで仕事がなくタイに出稼ぎに行っている人々が多くいますが、紛争が起きた結果、その多くはカンボジアに戻り、収入を失ってしまいました。
労働省によると、タイで働いている120万人の内、91万人が戻ったそうです。あらゆる戦争や紛争の場合と同じく、最も苦しんだのは貧しい人々です。そして、状況が不安定であるため、その苦しみは、紛争が終わったはずの今でも続いています。
イエズス会サービスカンボジア(JSC)の行動
かんぼれんはイエズス会サービスのシソポン事務所と連帯して、その活動を支援しています。
スタディーツアーに参加していない方にとっては想像しづらいかもしれませんが、シソポン事務所はタイと国境を接する、Banteay Meanchey州にあります。
シソポン事務所のスタッフは、その周辺の村々の家族、特に村の状況が分かっている村長たちや学校の校長たちをよく知っています。
ですから彼らは、すぐに、今回の紛争で移動せざるを得なかった人たちと、そのニーズを容易に知ることができました。
そして、イエズス会サービスカンボジア本部、ザビエル学校、難民サービスと「Fe y Alegria」(信仰と喜びという貧しい人々の教育を支援するイエズス会の国際NGO)の協力で、三つの地区を拠点にして、199家族、645人にお米や他の食糧を提供する支援ができました。
その内の一つの地区は、スタディーツアーで何回も訪れたBoss Thom村の小学校でした。
かんぼれんの「連帯」しているグループがこういう緊急支援ができたことは嬉しいことです。
かんぼれん2025年12月ニュースレター44号巻頭言より
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*Boss Thom村の小学校については、
2019年の支援報告
【1、Bossthom(ボッサム)村とかんぼれんとのかかわり】をぜひご覧ください↓
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この記事は2024年支援報告より抜粋しています。
これまでの支援報告や報告会動画もぜひご覧ください!



