2007年はイエズス会サービスカンボジア(以下JSC)シソポン事務所のプロジェクトの中から、牛銀行、車いす、井戸、学習センター、移動図書館などに支援をしました。
2008年5月のスタディーツアーでは、支援先のいくつかに訪問し、話を聞いてきました。
JSCシソポン事務所では、スタッフが地域の人々の状況や希望に合わせ、ご本人に出来ることをしてもらいながら支援の計画を立てプロジェクトを実施し、その後のアフターケアまで丁寧にされています。
JSCのプロジェクトには2つのタイプ-①継続的に行っているもの(牛銀行、車いすなど)、②臨時のもの(ため池など)-があり、臨時のものは予算がある時のみ実施しているそうです。
現在、優先しているものは「教育」のプロジェクトとのことでした。
1. 開発支援
牛銀行 Cow Bank 5家族
地雷事故で障がいを負った5人の貧しい家族に牛を1頭ずつ貸出しました。
借りた人は牛を家族同様に大切に世話をしています。
2006年にも5頭を支援 しており、その牛は皆1頭ずつ子牛を産みました。
1番目と3番目に生まれた子牛は利子としてJSCに返されます。その返された牛が次の支援先に届けられることにより、さらに支援する輪を広げていくことができるシステムになっています(
→詳しくは2006年支援へ )。
井戸 2件
男性(45歳) は、 1996年地雷で両足膝下を失い、 片足は義足、杖を使用。 JSCが運営する障がい者の職業訓練学校(Center of Dove 鳩センター)で1年間農業と園芸科学ぶ。 現在はレモングラスやマンゴーなどを栽培しています。
ソーンさん(60歳)は、地雷により右膝下を失い、義足をつけています。 現在、米の麺を作って生計をたてています(右はJSCシソポンのスタッフ)。
2. 教育支援
Soksan村の学習室建設
JSCが建てたSoksan村(ソクサン村)の小学校の隣りに、貧しい子どもたちの補習授業や図書室を充実させるため、小さな学習室(ラーニングセンター)を建設しました。レンガで基礎を作り、床は鉄筋入りのコンクリート敷きです。
移動図書館の本購入・運営費
移動図書館には2か月に1回本が届きます。子どもたちが自分で読むだけでなく、図書館スタッフによる読み聞かせや、子どもたちに物語を作ってもらうことも行っています。
また、年1回物語りのコンテストを行い、15の村から選ばれた作品の中から、JSCシソポンのオフィスで1位~3位までを決めるそうです。標語もあり、「時は金なり」「勉強は学校だけではない」「口は世界を良くすることも、悪くすることもできる!」、みな熱心です。子ども向けだけでなく、大人向けのマガジンもあります。
JSCでは、移動図書館の係りの研修会も各村やJSC事務所等で定期的に行っています。
また、年1回物語りのコンテストを行い、15の村から選ばれた作品の中から、JSCシソポンのオフィスで1位~3位までを決めるそうです。標語もあり、「時は金なり」「勉強は学校だけではない」「口は世界を良くすることも、悪くすることもできる!」、みな熱心です。子ども向けだけでなく、大人向けのマガジンもあります。
3. 車椅子支援
車椅子の提供 20人
ポリオや脳性麻痺、高熱等の原因で身体に障がいがあり、歩行が困難なる方(7歳~75歳の20名)に車椅子を提供しました。 カンボジアの車いすは日本の車いすと違い、前輪があり、砂利道やでこぼこ道でも対応できます。 車椅子1台$80(約10,000円)
ベスナさん(26歳)
障がい 2歳の頃、高熱で下肢麻痺に(ポリオ)。
JSCが運営する障がい者の職業訓練学校(Center of Dove 鳩センター)で1年間縫製を学び、 卒業後、自宅で独立。現在は、ドレスや子どもの制服などの注文を受け、6人家族の生計を担っています。ツアーで訪問した時には、彼女の笑顔は自信であふれていました。