2009年の支援

2009年は、イエズス会サービスカンボジア(以下JSC)シソポン事務所のプロジェクトの中から2008年に建設したYeay Ort(ヤェイ オルト)小学校建設費用の不足分の支援の他、牛銀行、農業ローン、移動図書館、補習授業、奨学金へ支援を行いました。

2009年支援一覧

1JSC シソポン事務所スッタフからのメッセージ

2.開発支援

  • 牛銀行 5家族
  • 農業ローン 32家族

3.教育支援

  • 2008年のYeay Ort小学校建設費用の不足分
  • 奨学金 小学生24人、中学生12人
  • 短期補修授業 4小学校 17クラス
  • 移動図書館 16館、小学校の図書室 6校

 

1. JSC シソポン事務所スッタフからのメッセージ

かんぼれんが我々のプロジェクトに支援を始めてくれた2003年をはっきり覚えています。
早いもので7年が経ち、我々はその間多くのプロジェクト(開発・健康・教育など)を行ってきました。2008年はかんぼれんの支援でYeay Ort小学校ができました。学校に通う生徒は皆、かんぼれんの皆さまが生徒に新たな教育の機会を開いてくれたことを感謝し、喜んでいます。

そして、2009年はかんぼれんの皆さまと話し合い、新たなプロジェクトを行いました。 かんぼれんを通してカンボジアの貧しい人々に支援をして下さっている皆さんに、カンボジアの人々に代わり感謝します。毎年、かんぼれんの皆さんがはるばる日本から支援活動を見に来て下さることで我々は励まされます。本当にありがとうございます。

 

2. 開発支援

牛銀行 Cow Bank 5家族

牛銀行は、地雷で足を失った人や貧しい家族に、メス牛を貸出し、飼育して子牛を産ませてふやしていくものです。障がいのある1家族と、貧しい4家族に牛を貸し出しました(1頭 150$)

農業ローン 100$×32家族

種を買い、1ヘクタールの水田を耕し、収穫したお米で返済していくプロジェクトで、32家族(154人)を支援しました。6つのグループに分かれて農作業をしています。

 

3. 教育支援

Yeay Ort小学校新校舎建設費用の不足分

昨年支援したYeay Ort(ヤェイ オルト)小学校新校舎建設費の不足分にあてました。

補習授業

4つの小学校 計17クラスを対象(男児231人、女児285人)
カンボジアのクメール語は、つづりや発音がとても難しく、小学校1年~3年生に読み書きの補習をしました。

小学校の教室に貼られているカンボジア語表

奨学金

奨学金の支給は、親または本人が障がいがある家庭や、貧しい家庭の子どもたちの中から、学習意欲の高い小学生と中学生に奨学金36人に奨学金を支給しました。シソポンのスタッフが毎月学習の進度を確認しながら、支給をしています。

  • 小学校 月5$×10ヶ月×24人(男女各12人)
  • 中学生 月7.5$×10ヶ月×12人(男女各6人)

 

移動図書館、図書室

村の移動図書館 $390×16館、学校の図書室 $210×6室へ支援しました。

今年のツアーでは、昨年支援をしたYeay Ort小学校を訪ね、授業と図書室の様子も見学しました。
図書室には、30人近くの子どもたちが先を争うように詰めかけ、一斉に音読をし始めます。みな大変熱心に読んでいました。
蔵書はJSC製作の本が増えていて、昔話から障がい者への尊厳、HIV教育まで幅広く、カンボジアでは女性蔑視の傾向もあるため、家庭での女性の仕事の大切さや生産性などをPRする絵本もありました。

村の移動図書館では、図書の責任者が3ヶ月毎にミーティングを行い、教育方法など互いに共有し、質を高めてます。
毎年コンテストを行い、子どもたちが「どんな本を読んだか」「どのように覚え、どのように伝えるか」を評価しています。朗読の他にも、折り紙のコンテストなどもあり、賞品にブックレットを用意するなど、子どもたちが意欲的に取り組めるよう、様々な工夫がなされています。

また、倫理観を育てるため、貸し出しのルールを厳しくしています。
通常の貸し出しは2冊を3日間ですが、返却しない場合には、次の貸し出し期間が2日間に短縮され、さらに返却しないと借りることができなくなります。
村によっては移動図書館の利用者が少なく、識字率の低さが原因とみられています。