2010年はイエズス会サービスカンボジア(以下JSC)シソポン事務所のプロジェクトの中から、小学校建設、溜め池、母子家庭への家の提供、通学用自転車などに支援しました。スタディーツアーでは、建設した小学校など主な支援先を訪ね、今年2011年の支援内容についてもシソポンスタッフと相談をしてきました。
1. JSC シソポン事務所スッタフからのメッセージ
かんぼれんがJSCのサポートを始めてから8年がたちました。
あっという間の8年間でした。
障がい者のサポート、開発、教育、医療などいろいろな支援を行うことができました。
昨年、かんぼれんは、シソポン訪問の折りに、我々のプロジェクト-主にTuol Prasat村の学校建設のために-新たな支援をしてくれました。小学校建設と、残りをかんぼれんの同意を得て、その他のプロジェクトに使いました。
JSCシソポンオフィス一同、カンボジアの人々にかわって、かんぼれんの心遣い、寛容さ、そして支援にとても感謝しています。皆さんの活動は、私たちJSCシソポンに勇気と癒しを与え、カンボジアの人々の力になっています。ありがとうございました。Orkun Chreun
2. Tuol Prasat 村の小学校建設
材木・その他の建設資材・労賃・机・椅子・黒板・輸送費の提供
2009年2月スタディーツアー時、かんぼれんスタッフとJSCシソポンのスタッフは、Tuol Prasat村の村長とお会いました。村長は、「村の人々にとって、道路と学校が最も必要なものだ」と懸命に強調されました。
当時、学校とよばれるものは写真(旧校舎)の建物とはいえない状態でした。
また、村や学校までの道路は、狭くてデコボコな上、道の両側にはまだ地雷が残っている状態でした。
村長の話を伺い、かんぼれんとして道路と学校両方の支援をする資金がなかったため、どちらの支援をするか検討しました。地元の状況とその必要性をよく把握しているJSCシソポン責任者ソク エンさんが、子どもの教育に力を注ぐ重要性を強調していることも考慮し、かんぼれんは学校建設の支援をすることにしました。
しかし、学校建設予定地とその周辺にまだ多くの地雷が残っていたため、まず地雷除去をCMAC※に依頼をしました。雨季が長引いたため、2009年中には地雷除去までしか進みませんでした。
その後、村の人々が学校建設委員会を発足させ、村の人々自身の手で、建設予定地の整備をし、周りにフェンスを作ったり、また多くの木を植えたりしました。彼らの協力もあり、2010年12月に新しい校舎が完成しました。
※CMAC;Cambodian Mine Action Centre カンボジア地雷対策センター
2011年2月、スタディーツアーで村を訪問した時には、子どもたち、村長、村人はみな喜びにあふれていました。
溜め池建設
小学校の敷地の地雷除去後、重機で地面を堀り、溜め池も作りました。
相手の自尊心を尊重する支援
今回と同様に、2008年度支援をしたYeay Ort村の学校建設(2009年開校)でも、かんぼれんスタディーツアー参加したかんぼれんスタッフとJSCシソポンスタッフ、地元の学校の先生方と話し合いの場を持ちました。
話し合いの席で、先生方は新しい校舎の必要性を熱心に訴えました。そして、建設予定地が沼地であったため、村人たち自身がその土地の整備を引き受け準備しました(→詳しくは2008年支援へ)。
学校以外のプロジェクトについても、JSCのシソポンスタッフは毎日貧しい村々を訪問し、状況を調査した上で、次年度に必要なプロジェクトを作っています。
このように、人々に押しつけることなく、相手を尊重し、相手の協力を得て行う支援方法は支援のあるべき姿である、とかんぼれんは思っています。
2. 開発支援
母子家庭への家の提供
病気の母親と3人の子どもの、シングルマザーの家庭。
洪水で家を失ったため、新しい家を提供しました。
3. 教育支援
通学用自転車 22人
中学校になると家から学校まで3km~11kmもあります。そのため、貧しい家庭の子どもたち22名に中古の自転車を提供しました。中古自転車1台35~40$。