2021年の支援

新型コロナウィルスの感染拡大の影響で、昨年に続き今年のスタディーツアーも断念せざるをえませんでした。
しかし、支援先のイエズス会サービスカンボジア(以下JSC)シソポン事務所からは、「コロナ感染で活動が制限される中でも、支援を求めている人々への活動を予定通り実行した」と詳しいレポートが送られてきました。昨年かんぼれんから送った支援金が、以下の支援一覧の通り有効に活用されています。

なお、2021支援報告はニュースレターに合わせて2回に分けて更新します。
今回は、支援一覧と、2022年6月ニュースレター巻頭言「支援なお必要」、車椅子支援、Light of Mercy Homeの支援です。次回は2022年12月に更新予定です。

2021年支援一覧

1.「支援なお必要」
2022年6月ニュースレター巻頭言より

2.開発支援

  • 障がい者、貧しい人のための家 新築1軒+修理1軒
  • 牛銀行 2家族
  • 障がい者、貧しい家族への少額ローン 6家族
  • 農作業講習会 2回開催

3.教育支援

  • 通学用自転車 15人
  • 障がい者、貧しい家の児童・生徒への奨学金 30人
  • 障がい者、貧しい家の児童・生徒へのお米による奨学金 20人
  • 学用品(文房具、教材など) 15人

4.車椅子支援

  • 車椅子 13人、三輪車椅子 3人
  • 車椅子の修理 78台

5.健康支援

  • お米の緊急支援 50kg×15家族
  • 地雷被害者への支援品 1人

6. Light of Mercy Home  子どもの家


1.支援なお必要

聖書を読みますと、キリストの弟子たちが繰り返して強調することは、「わたしたちは直接に見たことを、聞いたことをあなたたちに伝えています」、と。

毎年カンボジア・スタディツアーに参加した人々は、9月に行う報告会、年に2回発行する会報と、ホームページを通して、直接に見たり聞いたりしたカンボジアのこと、かんぼれんの援助によってできたプロジェクト、非常に貧しい状態に置かれている人々の状況などを伝えようとしています。

ところが、2020年の2月に、新型コロナウィルスの感染はどんどん広がるようになりました。私たちはギリギリセーフでカンボジアから帰ってきましたが、9月の報告会を中止にせざるを得なくなり、直接に見たこと、聞いたことを伝えることができず、少なくとも会報とホームページを通して伝わるように努めました。
そして、ウィルスの感染状況はなかなか良くならず、とうとう2021年にも2022年にもスタディーツアーはできなくなりました。イエズス会サービスカンボジア(JSC)のスタッフに会えず、できたプロジェクトを直接見ることも、人々の話を聞くこともできませんでした。

しかし、ウィルスにも負けず、JSCのスタッフは援助活動を続けました。
それだけでなく、タイに出稼ぎに行っていた多くの人たちが仕事を失い戻ってきても、その家族が食べるのに困ってしまって、新しく緊急支援の必要なケースが増えるようになりました。

かんぼれんとしては、コロナでカンボジアに行けないことが悔しいけれども、皆さんの支えによって、最も貧しい人たちの支援を続けています。私たちは、常にJSCのスタッフと連絡を取り、彼らからプロジェクトごとの予算が送られてきます。そして、かんぼれんの金銭的な状況によって支援できるプロジェクトを選んで、そのための必要な金額を送金します。

この2年間、かんぼれんの援助によってできたプロジェクトを直接見ることはできませんでしたが、例年と同じように、すべてのプロジェクトについての報告書といくつかの援助を受けた人や家族の状況についての、さらに詳細な報告が送られてきました。
来年こそ、またカンボジアに行けることを期待しながら、<援助疲れ>という心のウィルスに打ち勝って、皆さんと共にカンボジアの最も貧しい人々支援を続けたいと思っています。

かんぼれん代表 ボネット ビセンテ
2022年6月ニュースレター 巻頭言より

 

2. 開発支援

3. 教育支援

12月に更新予定

 

4.車椅子支援

車椅子の提供

車椅子と三輪の車椅子を新たに16人に提供しました(車椅子13人、三輪車椅子3人)。

車椅子の点検・修理

当初から支援活動の柱の1つだった車椅子支援は、20年を経た今でも続けられています。
JSCスタッフは、新たに車椅子を必要とする人だけでなく、以前支援をした人々をも年に数回訪問し、それぞれの様子を聞き、必要に応じて車椅子の修理や、新たな車椅子に交換するなど、きめ細やかなフォローアップをしています。昨年は16台の車椅子に加えて、78台の車椅子修理費用が支援対象になりました。いちどに支援が終わらず、そのまま定期的にフォローを続ける事は素晴らしい支援の形だと思います。

 

Sokhaさん(31 歳)
障がい:転落事故による脊髄損傷
家族:母、祖母、妹(母と祖父母は視覚障がい)

Sokhaさんは視覚障がいの母と、やはり視覚障がいの祖母と同居し、妹と近所の人の支援を受けて暮らしています。温和なお人柄のSokhaさんは周囲の人々との関係も良好です。

Sokhaさんは、妹と一緒に隣国タイに働きにでて毎月、近所の人にお金を送り、視覚障がいのある母親と祖母の世話をしてもらっていましたが、2012年にタイでの作業中に7階から転落し、腰の脊髄を損傷。二か月の治療後、妹とともに実家に帰り、バッタンバンの病院で診察を受け、そこで改めて歩行ができないと診断されました。そしてNGOのICRCから車椅子の提供を受け、車椅子生活を始めました。

2018年にJSC スタッフのリウさんが村長を訪ね、村で車椅子を使っている人を確認したところ、Sokhaさんの名前があがりました。リウさんがSokhaさんにお会いし、すぐに月1回の車椅子点検・修理の支援を開始。そのフォローアップが現在まで続いています。2021年10月には、Sokhaさんの車椅子が古くなり修理不能になったため、彼に新しい車椅子を提供しました。
Sokhaさんは車椅子を支援してくれた方々に大変感謝しています。


5. 健康支援

12月に更新予定

 

6.Light of Mercy Home 子どもの家

毎年のようにスタディーツアーで訪れて交流している障がいのある子どもの家 Light of Mercy Homeの2021年のレポートがカンボジアから届きました。
ここは障がいがあり、何らかの理由で自宅を離れた子どもたちが暮らす施設で、イエズス会サービスカンボジアによって運営されています。多少の出入りはありますが、2021年現在、男子14人、女子15人、合計29人が在籍しています。視覚障がい、聴覚障がいが半数以上、その他の障がいを持つ子どもたちもいます。スタッフは4人です。

子どもたちは、それぞれの障がいに応じて異なる学校に通っています。盲学校、聾学校の他、美術学校や、上級生になると会計の専門学校に通うケースもあります。それぞれの子どもに合わせた教育を受けられるように細かく配慮されています。
学校は月曜日から土曜日までですが、学校以外のアクティビティーも盛んです。週に一度、民族楽器を使った音楽の授業、ダンス、それから手話のクラスも子どもの家で実施されます。英語やコンピューターの教育も受けられます。

生活の面でも、子どもたちのスキルを磨く工夫がされています。料理をして食べること、敷地内の菜園の世話、大工仕事、部屋の掃除などに、協力して取り組みます。上級生には、裁縫やアクアポニクスの管理を担当してもらい、それも日々の生活に役立てられます。

アクアポニクスとは、水耕栽培と魚の養殖を組み合わせた循環型の農業の一形態で、敷地内で数年前から取り組んでいます。葉っぱを栽培する水耕栽培の水面には小さな魚が泳ぎ、その糞は植物の肥料となります。魚は成長すると食用になります。こうして葉っぱも魚も子どもの家のおかずになるというわけです。

かんぼれんのツアーでは、毎年子どもの家を訪問してきたので、長くここにいる子たちとは顔なじみになり、彼らの成長を喜んできました。その反面、大きくなってもここにいる彼らにまた会うことには、彼らの将来を思うと複雑な思いもありました。そのうちの2人が子どもの家を卒業していったことが、今回のレポートには記されています。

ボレイさん(26歳)は、18年間暮らしていましたが、レストランに良い仕事が見つかり退所しました。
ソチェアットさん(23歳)は12年間住み慣れたこどもの家を出て、プノンペンのアジア・ユーロ大学の学生として新しい一歩を踏み出しました。全盲ながら、英語や音楽に堪能である2人の前途を心から応援したいです。

この2年間訪問できなかった間に、カンボジアでも新型コロナウィルスの感染が広まり、子どもの家にもその影響が及びました。2021年2月に政府の指示によりプノンペンの全ての学校が閉鎖されました。 3月には、21人の子どもたちが一旦家に帰り、子どもの家に残った8人は、オンラインで授業を受けることになりました。11月にようやく学校が再開し、子どもの家にも子どもたちが戻ってきました。この間2人の子どもがコロナに感染しましたが、幸い回復しました。

これからも、子どもたちが困難を乗り越えて幸せに暮らせるよう、かんぼれんは微力でも支援を続けたいと思います。